ドアプレートエピソード5

チョビちゃん

チョビちゃん

チョビちゃんは、私の隠し子といったところです。

杉並区から小金井市に引っ越して間もなく、レオ君の散歩道の途中に、アパートの軒先を借りて住んでいる猫ちゃんを見つけました。

軒先を貸しているおじさんによると、チョビちゃんは彼のお子さんが生まれる前からいたといいます。そのお子さんは、離婚した奥様が連れていかれたそうですが、私がおじさんにお会いしたころ18歳。

それから4年間、毎日レオの散歩がてらにチョビちゃんにご挨拶してはご飯を入れてきます。おじさんと暗黙の了解による連係プレーです。

チョビちゃんはとても美人(美猫?)で賢い猫でした。それを言うとおじさんが照れるので、ほほえましくて、「半ノラチョビのお父さん」 という記事を会社の情報紙に書いたことがあります。

ある日、長女が大泣きして私の携帯に「チョビちゃんが死んでるぅ~!」 と電話がありました。

推定22歳余り。軒先におじさんが置いてくれていた小さな犬小屋の中で死んでいたそうですから、たぶん、大往生だったと思います。

最期まで若々しく、美人のままの、忘れ得ぬ猫ちゃんです。